DNS の関連用語まとめ

ネットワークのイメージ。

頻繁に見かける DNS に関連する用語を簡単にまとめておきました。

セカンダリ DNS
セカンダリDNSとは、プライマリDNSに不具合が起きた場合に参照したり、プライマリDNSの負荷を軽減するための DNS。
ドメインの問い合わせを他のサーバへ転送して、自分自身はドメインの検索を行わないサーバ。
スレーブ(Slave) / スレーブサーバ(Slaveサーバ)
Slave(スレーブサーバ) は、ゾーンデータをマスター(Masterサーバ)から複製して使用するサーバ。
資料によってはセカンダリDNS(サーバ)と同じ意味で用いられることがある。
ゾーン(DNSゾーン)
ゾーン(DNSゾーン)とは、ネームサーバが管理する範囲を指す。
あるネームサーバが「ドメインA」とその「サブドメインB」を管理するとき「サブドメインB」までがそのネームサーバのゾーンとなる。
ゾーン転送(DNSゾーン転送)
ゾーン転送(DNSゾーン転送)とは、あるDNSサーバが他のDNSサーバからゾーン情報を取得して同期することを指す。
ゾーンデータ
ゾーンデータとは、ゾーンファイルなどに記述されているゾーンのデータを指す。
ゾーンファイル(DNSゾーンファイル)
ゾーンファイル(DNSゾーンファイル)とは、DNSゾーンの情報やホスト名、アドレスなどを記述した設定ファイル。
単にゾーンについての詳細ファイルという認識でも良いと思う。
DNS
DNS(ドメインネームシステム) の略称。
ドメイン名とIPアドレスを関連付けるためのシステムのことを指す。
ドメインとIPアドレスが関連付けられるため、例えば「sample.com」にアクセスすると、関連付けられたIPアドレス「192.168.00.000」などに移動する。
万が一このシステムが存在しないと、世界中のあらゆるネットワークへのアクセスはすべて数字で管理される。数字からは内容が判断し難く非常に分かりにくく不便になる。
ネームサーバ(DNSサーバ)
ネームサーバ(DNSサーバ)とは、DNSの機能を持ったサーバ。
プライマリ DNS
プライマリDNSとは、いくつかある DNS の内、主要な DNS のこと。他の DNS はセカンダリDNSとなる。
マスター(Master) / マスターサーバ(Masterサーバ)
Master(マスターサーバ)は、DNS を機能させるためのオリジナルのゾーンデータ(ゾーンファイル)を持ったサーバ。

ゾーンファイルの設定に関する用語

Aレコード
Aレコードとは、DNS で定義されるホスト名に対応するIPアドレスを定義する情報。
Aレコードは、Address record の略称。
NSレコード
NSレコードとは、ゾーン情報を管理するDNSサーバを示した情報。
サーバに対してあるドメインの示す場所(アドレス)を尋ねて、サーバがその回答を返せない場合、次はそのドメインの下位ドメインについて尋ねる。
Ex. sample0.sample1.jp なら、jp > sample1 > sample0 の順に尋ねられる。
MXレコード
MXレコードとは、あるメールをどのアドレスに転送すれば良いのかを示した情報。
メールサーバのホスト名を指定する。
MXレコードは、Mail Exchanger record の略称。
CNAME(CNAMEレコード)
CNAMEレコードとは、あるドメインやホスト名を別の名前と見なすための情報。
CNAME は Canonical NAME record の略称。
シリアル番号(Serial)
シリアル番号(Serial)が、増加しているときはゾーン転送される(=ゾーン情報が更新されたものとして同期する)。
最大値は 4294967295。
ゾーンの期限(Expire)
ゾーンの期限(Expire)は、スレーブ(サーバ)に保存されたゾーンデータが無効であると判定されるまでの期限。 無効になった場合、スレーブの保存するゾーンデータに基づいたゾーンの転送は行われなくなる。
TTL
TTL はネームサーバがゾーンデータをキャッシュ(保存)しておいて良い時間。そのゾーンデータの有効期間。
TTL は Time to Live の略称。
ネガティブキャッシュ / ネガティブキャッシュTTL(Min)
ネガティブキャッシュTTL(Min) は「ドメインが存在しなかった」という情報をキャッシュしておく時間。
元々は一度検索したキャッシュを保存しておく期間として用いられていたが現在は変更された。
リトライ間隔(Retry)
リトライ間隔は、ゾーン転送に失敗した場合、次のゾーン転送を試みるまでの時間。
一般にはリフレッシュ間隔より短い時間(小さい値)を設定する。
リフレッシュ間隔(Refresh)
リフレッシュ間隔(Refresh)は、マスター(サーバ)の管理するゾーンデータの更新を確認する間隔。
間隔が長すぎると更新情報が適用されるまで時間がかかってしまう。逆に短すぎると頻繁に問い合わせが発生して負荷をかける。